我が母校、日本指圧専門学校では指圧実技の初期「自己指圧法」というものを習います。

確かに入学直後は素人ですから、いきなり人体を圧させないためにも良いと思います。

人の体に触れる前に自身の体を圧すことで、体表解剖的なところから、実際に圧を加えてみて、柔らかいか硬いかの判断ができます。そして、これ以上圧を加えては痛すぎるとか危険であることもわかります。それらを理解した上で、他者への施術を習得し始めるのです。

また人体実験的な意味以外にも、実際に指圧をするわけですから、大なり小なり指圧効果もあります。あん摩マッサージ指圧は他人にやってもらうのが一番ですが、自分で自分に行った場合も「気持ちよさ」を差し引いた効果は期待できます。

施術をすればどのような効果があるかは「あん摩マッサージ指圧理論」で習ったり、あとは実践で確認しながら身につけます。ただ誤解してはいけないのが「ココを押せばココに効く」というものは絶対的ではなく、やはり全身施術が基本です。自己指圧も一極集中ではなく、手の届くところは満遍なくやりたいところです。

ちまたに出回っている健康書の中にもツボ押しセルフケア的なものもありますが、一つのパートだけではなく、他の部位の方法も合わせると効果が上がるかもしれません。もし、それで健康状態が維持できれば、お医者さんやマッサージにかけるお金が浮くかも知れませんね!

近年、マッサージのプロではない芸能人が「ストレッチ」や「セルフマッサージ」など美容と健康をテーマにしたセルフケアの方法を紹介した情報が多くなっています。テクニカルな細かいことを言わなければ、意外と簡単にできてしまいますので、真似をしてみることをオススメします。

私たちあん摩マッサージ指圧師も人にやっている施術方法を自分でやるバージョンに置き換えれば、いくらでも方法はありますので(浪越式自己指圧は確立されている)簡単にできる方法として紹介していきたいと思います。

特に体の中心から遠いところ又は前面(逆に背中は無理がある)はやりやすいので、いろいろ探ってみるのもよいかもしれません。

まずはいろいろと「さする」ことから始めてみましょう!